293. 旧態を改めざる
■例文 夏目漱石 「それから」
依然として旧態を改めざる三年前の初心(うぶ)と見ているらしい
依然として旧態を改めない三年前の初心(うぶ)と見ているらしい
◇軍隊の訓練
■違い
「旧態を改めざる」のほうが、手厳しい言い方。
「旧態を改めざる」のような昔言葉が、文章のなかにうまく入り込んでいると、なぜかグッと胸が昂ぶってしまって、この現象がよくわからない。使い分けの基準がわからない。
291. 以上に立って
■例文 夏目漱石 「それから」
要するに文芸にはまるで無頓着でかつ驚くべき無識であるが、尊敬と軽蔑以上に立って平気で聞くんだから、代助も返事がし易い
要するに文芸にはまるで無頓着でかつ驚くべき無識であるが、尊敬と軽蔑を超越したところで平気で聞くんだから、代助も返事がし易い
◇悟りを開いている顔
■違い
「以上に立って」のほうが、さっぱりしてて、大げさじゃない。
289. 自己将来の希望
■例文 夏目漱石 「それから」
平岡からは断えず音便があった。安着の端書、向うで世帯を持った報知、それが済むと、支店勤務の模様、自己将来の希望、色々あった
平岡からは断えず音便があった。安着の端書、向うで世帯を持った報知、それが済むと、支店勤務の模様、自分の将来の希望、色々あった
◇女の子のスーパーウーマン
■違い
「自己将来の希望」のほうが、確固とした感じ。