2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

20. 発する

■例文 もともと経験を明らかにするために発せられたはずの数学的表現が、経験との連絡を疎(そ)にするというのは、表現における裏切り行為である もともと経験を明らかにするために出されたはずの数学的表現が、経験との連絡を疎(そ)にするというのは、表…

19. 連絡を疎にする

■例文 もともと経験を明らかにするために発せられたはずの数学的表現が、経験との連絡を疎(そ)にするというのは、表現における裏切り行為である もともと経験を明らかにするために発せられたはずの数学的表現が、経験との連絡を疎かにするというのは、表現…

18. その果てに

■例文 彼の暴言を注意する者はいない。その果てに、搾取も文化だ、と彼が言い張ってみても理屈としては通用するのである 彼の暴言を注意する者はいない。その結果、搾取も文化だ、と彼が言い張ってみても理屈としては通用するのである ■違い 「その果てに」…

17. この国の悲劇の一つは

■例文 この国の悲劇の一つは、貴様のようなウジ虫がのさばっていることだ 最悪なのは、貴様のようなウジ虫がのさばっていることだ ■違い 「この国の悲劇の一つは」のほうが、詩的でいい。シェイクスピアが言ってそう。将来を悲観している感じが、より強い。 …

16. 虚構する

■例文 専門主義者は、おのれの狭く固まったものの見方で、対象をいわば虚構することができる 専門主義者は、おのれの狭く固まったものの見方で、対象をつくりあげることができる ■違い 「虚構する」のほうが、システマティックな感じがある。蜘蛛の糸で鉄塔…

15. こうした想像が

■例文 ちーちゃんは、きっと今ごろ、彼氏と観覧車に乗っているのだ、と思いました。こうした想像が、ぼくを動揺させました ちーちゃんは、きっと今ごろ、彼氏と観覧車に乗っているのだ、と思いました。そう思ったので、ぼくは動揺しました ■違い 会話のとき…

14. 詳しく説明している

■例文 アリストテレスは、習慣が大切だ、ということを詳しく説明している アリストテレスは、習慣が大切だ、ということを詳しく言っている ■違い 「詳しく説明している」のほうが、論述試験で使えそう。 試験勉強で忙しくなってきて更新が滞ってきた。

13. 渾身の気合でやります

■例文 渾身の気合でやります 一生懸命やります ■違い 「渾身の気合でやります」のほうが、気迫を感じる。

12. 道理である

■例文 欲望は尽きないものなのだから、決して満たされることがないのは道理である 欲望は尽きないものなのだから、決して満たされることがないのは当たり前だ ■違い 「道理である」というのは、仙人が言いそう。観察。自然の摂理。 「当たり前だ」というのは…

11. あまりに非力と言っていい

■例文 謙虚になれ、と連呼する。これは、傲慢への懲らしめとしてはあまりに非力と言っていい 謙虚になれ、と連呼する。これは、傲慢への懲らしめとしてはあまりに無力と言っていい ■違い 「非力」という言葉は、棒で叩いてる感じがある。お坊さんの肩をパシ…

10. 蒸発していく

■例文 感情に根付かない無機質な言葉だけを使って事物を説明すると、文脈のリアリティが蒸発していく 感情に根付かない無機質な言葉だけを使って事物を説明すると、文脈のリアリティがなくなっていく ■違い 「蒸発していく」のほうが、無理やり消された感が…

9. 瘴気が立ち籠める

■例文 虚無主義の瘴気が立ち籠める 虚無主義の臭いが立ち籠める ■違い 「瘴気(しょうき)が立ち籠める」という言葉を見ると、ペストを思い出す。中世ヨーロッパ時代の密集した不衛生な街。治る見込みのない病気。不潔と絶望を感じる。この例文でいうと、「…

8. きっとね

■例文 マイケルのことを好きな理由は、たくさんある。背が高くて頭も良くて三白眼で…。でも、そんなごちゃごちゃした理由なんてどうでもよくて、好きだから好きなんだよ。きっとね マイケルのことを好きな理由は、たくさんある。背が高くて頭も良くて三白眼…

7. 成り果てている

■例文 末吉は既に、ネトゲ廃人に成り果てたといってさしつかえない 末吉は既に、ネトゲ廃人になっているといってさしつかえない ■違い 「成り果てた」という言葉のほうが、終末観が漂う。「最終的に〜という結末を迎えた」という言い回しはたくさんある。例…

6. そんな空気のかたまりを身のうちに感じながら

■例文 死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。そんな空気のかたまりを身のうちに感じながら18歳の春を送っていた 死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。そんな感じを胸に抱きながら18歳の春を送っていた ■違い …

5. 生み落した

■例文 労働者の権利を獲得しようとする企ては、民主主義を生み落した 労働者の権利を獲得しようとする企ては、民主主義を生み出した ■違い 「生み落す」のイメージは、大空を羽ばたいている鳥が地面に卵をシュポンと落とした感じ。もちろん卵は割れる。ぐち…

4. どんな感じを起こす?

■例文 君、このコケを見てどんな感じを起こす? 君、このコケを見てどんな感情をもつ? ■違い 「どんな感じを起こす?」と聞かれたほうが、答えやすい感じがする。 一方「どんな感情をもつ?」と聞かれると、「きもちわるい」とか「うれしい」とかいう言葉を…

3. 気質がない

■例文 少しも誠実の気質がない 少しも誠実さがない ■違い 「気質」から「気概」という漢字を連想すれば、厳格な雰囲気が漂う。 誠実の気質、誠実な気質、どっちの言い方が正しいのかわからない。夏目漱石だったか誰だか忘れたけど昔の本を見ていたら、〜の気…

2. 感想を抱いた

■例文 そのフィギアを見てわたしは、執着心恐るべしという感想を抱いた そのフィギアを見てわたしは、執着心は恐ろしいと思った ■違い 「感想を抱いた」のほうが、堅い。感想を抱いた、というのは外側に意識がある感じがして、自分を俯瞰できているような感…

1. そうした成り行きの顛末として

■例文 そうした成り行きの顛末として、共同体は瓦解したのである その結果、共同体は瓦解したのである ■違い 「そうした成り行きの顛末として」のほうが、「そうなっちゃったかー」感がある。