2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

257. 正しい動き 

■例文 ヒトラー 我々は寛大ではない。他の政党をドイツから排除すべきだ。我々はドイツ、そしてオーストリアで、あるいは北で、西で、あらゆる場所で、ドイツ国民を、そして祖国を、正しい動きに戻そうではないか 我々は寛大ではない。他の政党をドイツから…

256. 同じ位置に上ることができる 

■例文 ヒトラー 勤勉と決断と誇りと屈強さとによって、ドイツを興した祖先と同じ位置に上ることができる 勤勉と決断と誇りと屈強さとによって、ドイツを興した祖先と同じ高みに上ることができる ◇少女とヒトラー ■違い 「同じ高みに」と自尊心をもって言うの…

252. 魂の行為 

■例文 富岡幸一郎 西洋人にとっては自決戦法というのは理解しがたいけれども、しかし、自らの命を犠牲にして、国のため民族のために資するということは、千年の歴史を貫く魂の行為である 西洋人にとっては自決戦法というのは理解しがたいけれども、しかし、…

251. まどかな月 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 そのまどかな月を、空に炳乎(へいこ)と釘づけられた自分たちの罪の徽章(きしょう)だと聡子は感じた その丸い月を、空に燦然と釘づけられた自分たちの罪のしるしだと聡子は感じた ◇まどかな月 ■違い 「まどかな月」のほうが…

250. さやかに響いた 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 清顕の身を潔(きよ)めるために、彼らは清顕の前でその玉串を振り、その音がさやかに響いた 清顕の身を潔(きよ)めるために、彼らは清顕の前でその玉串を振り、その音が玲瓏と響いた ◇空の薄さに溶け込むようなしだれ柳 ■違い…

249. 微風を載せていた 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 海の夜は微風を載せていた 海の夜は微風を運んでいた ◇微風を載せる海の夜 ■違い 「微風を載せていた」というほうが、夜がどっしりとして感じられる。

248. 澱みなく答えた 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 と澱みなく答えたが、声はひどく低くてききとりにくく、 と円滑に答えたが、声はひどく低くてききとりにくく、 ◇川の上で食べる ■違い 「澱みなく答えた」のほうが、清らかな声って感じ。 清らかな声というと、三島由紀夫の「潮…

247. 運命を完成 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 彼が自分の運命を完成しようとするのを、力をつくして妨げてやらなくてはならない 彼が自分の運命を決定しようとするのを、力をつくして妨げてやらなくてはならない ◇間から見る ■違い 「運命を完成」のほうが、人生のおわりっ…

246. 友情の権利 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 ああしてすべてを打ち明けられた今となっては、月並みなお節介な友情の権利を行使して、彼をすぐ目の前に迫っている危険から、救い出そうとつとめるのが本当じゃないだろうか ああしてすべてを打ち明けられた今となっては、月並…

245. 強いてこじつければ、こうなんだ 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 さっき俺がへんなことを言い出しただろう。貴様と聡子さんのことをきいていて、日露戦役の写真を思い出したという話。あれは何故だろうと考えていたが、強いてこじつければ、こうなんだ さっき俺がへんなことを言い出しただろう…

244. その帰結を考えてみたことがあるのか 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 それで、貴様はどうするつもりなんだ。その帰結を考えてみたことがあるのか それで、貴様はどうするつもりなんだ。ちゃんと先のこと考えてる? ◇靖国神社の門 ■違い 「その帰結を考えてみたことがあるのか」のほうが、真剣。 昨…

243. 熱に浮かされたような言葉 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 本多は常に似ぬ曖昧な、熱に浮かされたような言葉を並べながら、清顕が禁を犯し法を超えるのを、讃嘆の気持をまじえて眺めている自分におどろいた 本多は常に似ぬ曖昧な、キザな言葉を並べながら、清顕が禁を犯し法を超えるのを…

242. 笑いをしおに 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 侯爵は大いに笑って、笑いをしおに、その話を打切りにしてしまった 侯爵は大いに笑って、笑いを最後に、その話を打切りにしてしまった ◇ギリシャの海 ■違い 「しおに」のほうが、去り際があざやか。 ■勉強時間 9月7日 10 9…

241. 二重写しに 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 しかし今、貴様の話をきいているうちに、その美しい恋の物語と二重写しに、何だか、あの黄塵に包まれた平野の眺めが浮かんで来たんだ しかし今、貴様の話をきいているうちに、その美しい恋の物語といっしょに、何だか、あの黄塵…

240. 私の気分に這入り込めないような 

■例文 夏目漱石 「こころ」 奥さんの調子はまるで私の気分に這入り込めないような軽いものでしたから、私は次に出すべき文句も少し渋りました 奥さんの調子はまるで私のテンションと合わないような軽いものでしたから、私は次に出すべき文句も少し渋りました…

239. 弊風 

■例文 夏目漱石 「坊っちゃん」 弊風を杜絶(とぜつ)する為めにこそ吾々はこの学校に職を奉じているので、これを見逃す位なら始めから教師にならん方がいいと思います 通弊を杜絶(とぜつ)する為めにこそ吾々はこの学校に職を奉じているので、これを見逃す…

238. 製造 

■例文 夏目漱石 「坊っちゃん」 すると婆さんはそれだから好い御気性ですと云っては、嬉しそうにおれの顔を眺めている。自分の力でおれを製造して誇っている様に見える すると婆さんはそれだから好い御気性ですと云っては、嬉しそうにおれの顔を眺めている。…

237. 自分の熱情を信じ 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 王子たちの熱帯的な感情が波動を及ぼすのか、清顕自身もやすやすと自分の熱情を信じ、あからさまにそれを表白することもできそうな気がした 王子たちの熱帯的な感情が波動を及ぼすのか、清顕自身もやすやすと自分に熱情がきて、…

236. 概括 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」 時の経過が、貴様や俺を概括し、自分たちは気づかずにいる時代の共通性を残酷に引っぱり出し、 時の経過が、貴様や俺をまとめて、自分たちは気づかずにいる時代の共通性を残酷に引っぱり出し、 ◇海沿いの廃れた寺院 ■違い 「概…

235. 外面的目印 

■例文 モリス・フリューゲル ユダヤ教徒はユダヤ教の旗を、キリスト教徒は十字架を、回教徒は半月旗を掲げるがいい。しかしながら彼らもみな、そうしたものは単なる外面的目印にすぎなくて、あらゆる宗教の本質的原理は、隣人への愛であることを忘れてはなら…

234. 衆人環視の的 

■例文 トルストイ 「アンナ・カレーニナ」 ヴロンスキーは自分がほかの騎手たちとともに、衆人環視の的となっているのを感じながら、緊張した気持ちで、自分の馬に近づいて行った ヴロンスキーは自分がほかの騎手たちとともに、人目の的となっているのを感じ…

233. 自然の与えてくれるもの 

■例文 夏目漱石 「三四郎」 それで無理に機会を拵えて、わざとらしく話を持ち出すよりは、自然の与えてくれるものを取り逃がさないようにするほうが好かろうと思って、例の問題にはしばらく手を着けずにそっとして置くことにしました それで無理に機会を拵え…