222. 心に畳んだ 

■例文 三島由紀夫 「春の雪」
 「僕はもう聡子の意のままになろうとしている」と考えながら、彼は、まだ積るほどではないが、中ノ島や紅葉山をまぶしかかっている雪の緻密な降り方を、一目で心に畳んだ
 「僕はもう聡子の意のままになろうとしている」と考えながら、彼は、まだ積るほどではないが、中ノ島や紅葉山をまぶしかかっている雪の緻密な降り方を、一目で心に蔵った

獄に咲く花
■違い
 「畳んだ」のほうが、カチッとしていて、淡々としている。
 「蔵(しま)った」のほうは、大切に大切に保存している感じ。