118. 枝の奥が黒くなる

■例文 夏目漱石 「三四郎
 細長い窓の外に見える大きな欅(けやき)の枝の奥が、次第に黒くなる時分だから、室の中は講師の顔も聴講生の顔も等しくぼんやりしている
 細長い窓の外に見える大きな欅(けやき)の枝の奥が、次第に見えにくくなる時分だから、室の中は講師の顔も聴講生の顔も等しくぼんやりしている

■違い
 「枝の奥が、次第に黒くなる」のほうが、モワモワしてる。
 日が暮れてくると、道の奥が黒く見えたり、散歩している人がのろく見えたり、周りの様子が簡潔に見える。