121. 冷かに働きだす 

■例文 夏目漱石 「三四郎
 咄嗟(とっさ)の機が過ぎて、頭が冷かに働きだした時、過去を顧みて、ああいえば好かった、こうすれば好かったと後悔する。といって、この後悔を予期して、無理に応急の返事を、さも自然らしく得意に吐き散らすほど軽薄ではなかった。だからただ黙っている
 咄嗟(とっさ)の機が過ぎて、頭がさえ始めた時、過去を顧みて、ああいえば好かった、こうすれば好かったと後悔する。といって、この後悔を予期して、無理に応急の返事を、さも自然らしく得意に吐き散らすほど軽薄ではなかった。だからただ黙っている

■違い
 「頭が冷かに働きだした」という言葉から、自分の頭の中に歯車があってキリキリ廻り始める様子が思い浮かぶ