131. 頭脳と精神の緊張を極端に要求する 

■例文 トルストイ 「アンナ・カレーニナ
 いつも頭脳と精神の緊張を極端に要求するリョーヴィンとの会話からくる疲れをいやす思いであった
 いつも頭をフル回転させないといけないリョーヴィンとの会話からくる疲れをいやす思いであった

◇画像 「栄光のヘレネ」 仮面の働きは緊張である
■違い
 会話のときに、「頭脳」がいったいどうなっているのか。
 フルスピードで回転しているのか、張りつめた緊張に陥っているのか。
 回転を強調するのであれば、問題解決に向けた処理能力に焦点が当てられているので、会話の内容が単に難しいことを意味する。
 緊張を強調するのであれば、気むずかしい友人との微妙な関係性から緊張がくるというように、人間交際の具合に焦点が当てられており、相手の性格が厳しいことを意味する。
 したがって、「頭脳と精神の緊張を極端に要求する」のほうが、ギスギスしてる感じ。